新たな退職方法として、近年話題になっている退職代行。
本人に代わって退職の意思を会社に伝えるため、面倒な上司がいる人や、転職活動に集中したい人におすすめできる便利なサービスです。
しかし中には実績がなかったり、お金だけ受け取って何もしない会社も存在します。
また数ある退職代行の中で、自分にピッタリな退職代行が分からない人もいます。
この記事では数ある退職代行の中でも特に人気な退職代行について解説します。
皆さんも興味があったら是非利用してみてください。
退職代行とは?基本情報を解説
退職代行は本人に代わって会社に退職の意思を伝えるサービスです。
上司が怖くて退職することを伝えれない人や同僚からの視線が苦手という人もいると思います。
いざ退職する意思を伝えたら、上司からの説教や人事部から残るように執拗に迫られたという人もいるでしょう。
そこで会社と労働者の間に入ることで、円滑に退職できるようにすることが退職代行の仕事です。
退職代行は10年以上前から存在するサービス
退職代行は10年以上前から「弁護士の業務の一つ」として存在していました。
2018年にクローズアップ現代が退職代行について報じてから、一気に知名度が上昇して、多くの人が利用するようになりました。
退職の意向を本人に代わって会社に伝える「退職代行サービス」。会社を辞めるに辞められず、心身ともにすり減らす人たちのよりどころとなっています。クローズアップ現代+取材中。体験談やご意見をお寄せ下さい。https://t.co/M4p5qnV5vU pic.twitter.com/UlIIoxxAMa
— NHKニュース (@nhk_news) October 12, 2018
放送当時は賛否両論でしたが、退職の意思を受け入れてくれない(辞めさせてくれない)ブラック企業が増えてきたことで、退職代行の利用者が増えました。
今では退職する際の手段の1つとして利用者と知名度が年々上昇しています。
退職代行による退職の成功率
多くの退職代行が「退職成功率100%」を謳いますが、これには訳があります。
民法627条に退職の意思を伝えてから2週間で退職できるとあるためです。
また弁護士や労働組合が退職の意思を伝えるため、相手も無視することができず、退職の意思を受け取ることがほとんどです。
退職代行の流れ
多くの退職代行がありますが、退職の流れ自体はあまり変わりありません。
図解すると以下のようになります。
それぞれ順に紹介します。
- 退職代行依頼
- 退職の連絡
- 退職の手続き
- 退職完了報告
- 退職届の送付
- 離職票の送付
①退職代行依頼
退職代行を依頼します。
依頼料の相場は労働組合が運営する退職代行では25,000円前後、弁護士が担当する退職代行では50,000円前後が相場です。
業者に依頼するときは電話、メール、LINEで行うことが一般的ですが、業者によって対応していない場合があるので各自で確認しましょう。
最近では相場よりも極端に安い退職代行も存在しますが、サポートが充実していなかったり、最悪退職できない場合があるので注意しましょう。
料金を支払ったらヒアリングシートに名前や会社の連絡先等を記入します。
②退職の連絡
ヒアリングシートを書き、料金を支払ったら依頼成立となります。
退職代行業者があなたの会社に退職の意思を伝えます。
③退職の手続き
退職代行業者による連絡が完了したら退職の手続きが行われます。
④退職完了報告
退職代行業者から完了報告がされます。
この時点で退職の意思は会社に伝わっています。
別途共有事項があれば、このタイミングで共有されます。
⑤退職届の送付
退職届は業者から指定がない場合は速達、書留で送りましょう。
速達で送ることで速やかに退職届を送付することができるようになり、書留で送ることで追跡の代わりになります。
またその他の書類や返却物もこのタイミングで送付しましょう。
⑥離職票の送付
離職票や私物はこのタイミングで送られます。
私物に関しては会社側で処分してもらうことも可能です。
退職代行ランキングTOP10
数ある退職代行の中でも特に人気な退職代行をランキング形式で紹介します。
今回は料金・実績・時間の3つを重点的に評価しました。
それではご覧ください。
- OITOMA
- 辞めるんです
- SARABA
- ガーディアン
- Jobs
- ニコイチ
- みやび
- EXIT
- 男の退職代行
- ReStert
OITOMA
料金 | 24,000円 |
対応速度 | 最短即日退職 |
実績 | 退職成功率100% |
運営会社 | 株式会社5core |
最大の特徴は依頼料の安さにあります。
業界最安値の24,000円で労働組合が退職代行してくれます。
できるだけ安く済ませたい人は特におすすめです。
実績も退職成功率100%なので安心して退職することができます。
転職サービスも行っているため、転職も視野に入っている人におすすめです。
辞めるんです
出典:辞めるんです
料金 | 27,000円 |
対応速度 | 最短即日退職 |
実績 | 後払い対応可能 |
辞めるんですは弁護士が直接指導している退職代行です。
業界では初となる後払いを実装しているため、退職代行が不安という人におすすめです。
また退職成功率も100%をキープしています。
転職サービスはありませんが今すぐ退職したいという人はチェックしてみましょう。
SARABA
出典:退職代行SARABA
料金 | 25,000円 |
対応速度 | 最短即日退職 |
実績 | 業界初の労働組合運営の退職代行 |
退職代行SARABAは労働組合が運営する退職代行サービスです。
退職代行ブームの火付け役となった退職代行業者で、労働組合が運営する初めての退職代行となった業者です。
SNSやマスコミにも力を入れており、知名度が高い退職代行業者です。
退職成功率はほぼ100%ですが、退職できなかったことをきちんと公表している点は評価できるでしょう。
ガーディアン
出典:退職代行ガーディアン
料金 | 29,800円 |
対応速度 | 最短即日退職 |
実績 | 業種問わず確実に退職可能 |
退職代行ガーディアンは労働組合が運営している退職代行です。
業種を問わず退職できるため、公務員などすぐ退職できない人におすすめです。
また労働組合が運営しているのでもう職場に行きたくないという人にもおすすめです。
365日いつでも依頼することができます。
Jobs
出典:退職代行Jobs
料金 | 27,000円+労働組合費2,000円 |
対応速度 | 最短即日退職 |
実績 | 業種問わず確実に退職可能 |
退職代行Jobsは弁護士が監修し、労働組合が運営する退職代行です。
弁護士運営と労働組合運営の2つの良い部分が1つになったともいえる退職代行です。
弁護士による心理カウンセリングなど退職に限らず様々なサポートを無料で受けることができます。
ニコイチ
出典:退職代行ニコイチ
料金 | 27,000円 |
対応速度 | 最短即日退職 |
実績 | 退職代行歴16年のベテラン |
退職代行ニコイチは退職代行歴16年のベテラン退職代行業者です。
昔から退職代行を行っているので他の退職代行よりも圧倒的に経験値が違います。
確実に、円満に退職したい人にオススメです。
みやび
出典:退職代行みやび
料金 | 55,000円 |
対応速度 | 最短即日退職 |
実績 | 本物の弁護士が対応 |
退職代行みやびは弁護士が運営している退職代行です。
他の退職代行とは違い、本物の退職代行があなたを担当します。
そのため残業代請求や有給消化など、他のサポートでは対応しきれない部分も、きちんと解決します。
万が一訴訟を起こされても、あなたの担当が弁護士として対応してくれる点もおすすめです。
EXIT
出典:退職代行EXIT
料金 | 50,000円 |
対応速度 | 最短即日退職 |
実績 | 転職サポート活用で実質0円 |
退職代行EXITはサポートが充実している退職代行です。
希望すれば即日退職することができ、転職サポートを活用すれば実質0円で退職できます。
そのため転職先が決まっておらず、今すぐにでも退職したい人にオススメです。
高額なので転職先が決まっている人はおすすめできません。
男の退職代行
出典:男の退職代行
料金 | 26,800円 |
対応速度 | 最短即日退職 |
実績 | 業界初のサブスク導入 |
男の退職代行は日本退職代行協会の特級を受賞した退職代行です。
アルバイトや正社員に関わらず、多くの業種に対応していることが特徴です。
また、業界初のサブスク「ヤメホー」を導入したことも注目ポイントです。
「ヤメホー」は1年間に2回まで追加費用なしで退職代行を依頼することができます。興味がある人はチェックしてみましょう。
Re:Start
出典:Re:stert
料金 | 25,000円 |
対応速度 | 最短即日退職 |
実績 | 転職サポート活用で実質0円 |
Re:Stertはサポートが充実している退職代行です。
全額返金保証など、多くの保証やサポートが充実している退職代行です。
転職サポートもあるので安心して退職依頼をすることができます。
退職代行に関する口コミ
退職代行は広く浸透しつつあるサービスです。
そこで実際に使った人や退職代行に対する世間の評価を見てみましょう。
話し合いをする必要がないと判断したケース
昨日から騒がしくってすみません。
ずっと悩んでいて今日お休みの連絡を入れたところこのようなお返事だったので退職代行を使って辞めることにしました。
せめてお大事に、やこちらの体調を気遣って頂けたらもう少し頑張ろうと思ったのですが、糸が切れてしまいました。
2021年10月2日のツイートより
病院に行ったのにも関わらず「お大事に」とか言わない会社に対して愛想を付かした労働者が退職代行を利用したケースです。
労働者に対して圧力を掛ければ大丈夫と高を括っている経営者や上司に対して、建設的な議論をすることが難しいと判断したのであれば退職代行を利用しても問題ないと思います。
体調が心配ですが、退職代行を利用することで上司や仕事から生じる精神的な圧力から解放され、治療に専念できます。
上司と話しをしても時間の無駄と判断したケース
退職代行のここが良かった
・最短翌日退職
・面倒で煩雑な手続きなし
・クレイジー上司に会わなくて良い
・なんなら電話すら必要ない
・1日でも早く無職になれる
みんなも使おう退職代行!
2021年9月29日のツイートより
入社した会社の上司に問題があり、建設的な議論ができないと判断した労働者が退職代行を利用したケースです。
退職代行は依頼をして、退職届を書くだけで退職することができます。
そのため1日でも退職したいのであれば退職代行を活用しましょう。
退職代行の早さにびっくりした人
結局退職代行活用して見ることにした。
今日相談して「契約して、辞める日を決めたら出社を辞めて弁護士が代行連絡、会社からの連絡は全て無視してください」と言われて、そんなにあっさりなのかと驚いてしまった。
2021年9月27日のツイートより
退職代行はどうしても面倒な手続きをしそうと思いがちです。
しかし、実際は業者に依頼をして、自分で退職届を書くだけで退職することができます。
今すぐ退職したい人は遠慮なく、退職代行に相談してみましょう。
退職代行に対して否定的な意見
辞めるのは権利だし、何も問題ないと思うんだけど、バックれとか退職代行使うのは職場に対して流石に迷惑だし、社会人としてどうなのかな?と思ってしまう
辞める時はせめて誠意を持ってその意思を自分で伝えるべきだは思う
2021年9月26日のツイートより
自分で退職を切り出せないことに対する意見です。
たしかに自分のことを自分で言えないことはどうかと思う部分はあります。
しかし、世の中には労働基準法を守らないブラック企業やパワハラやセクハラをしてくる上司もいます。
そういう人に対して、建設的な議論ができないと判断したとき、退職の話は切り出せないです。
退職代行はそういう方々をサポートするためにあります。
退職代行を選ぶコツ
数多くの退職代行がありますが、おすすめの退職代行を選ぶためのコツを紹介します。
退職代行は弁護士系の退職代行と労働組合系の退職代行の2種類があります。
それぞれ順に解説します。
弁護士系の退職代行
弁護士系の退職代行とは、弁護士が担当する退職代行案件のことを言います。
代表的な退職代行は退職代行みやびです。
弁護士が対応する退職代行のメリットは有給休暇の申請や未払いの残業代の請求など、細かいところまで対応してくれる点にあります。
退職をするだけではなく、未払いの残業代も請求したり、パワハラやセクハラで訴えたいという場合は弁護士が対応する退職代行を利用しましょう。
ただし、依頼料が高額です。
退職代行みやびの依頼料は50,000円で労働組合系の退職代行の依頼料の相場の2倍以上です。
そのため退職だけしたい人にはおすすめできません。
労働組合系の退職代行
労働組合系の退職代行とは、労総組合が運営する退職代行のことを言います。
代表的な退職代行は退職代行OITOMAです。
労働組合系の退職代行の一番のメリットは安さにあります。
労働組合系の退職代行の一般的な相場は25,000円前後で弁護士が対応する退職代行よりも圧倒的に安いです。
また労働組合が運営しているため、団体交渉権を行使することができ、未払いの残業代について話し合いをすることができます。
労働組合系の退職代行のデメリットは裁判になったときに対応してもらえないことが多いということです。
退職代行に関するよくある疑問
退職代行に関するよくある疑問について解説します。
退職代行には近年普及してきたサービスなので不安になる人も多いと思います。
そういう人はこの章を読んで、退職代行について理解して頂けると幸いです。
会社が退職に応じてくれないのですが大丈夫ですか?
弁護士が担当する退職代行や労働組合が運営する退職代行であれば問題ありません。
通常、労働者が退職の申し入れをした場合、それを拒否することはできません。
しかし中には労働者の退職に対して、難癖つけて認めない会社もあります。
こういった会社に対しては弁護士や労働組合が重要になります。
法律を駆使してあなたを退職できるようにサポートします。
一般企業が運営する退職代行の場合は話が変わり、弁護士や労働組合と比べて行使できる法律が限られます。
そのため退職できない可能性があるので、退職代行を依頼する場合は弁護士系か労働組合系の退職代行に依頼しましょう。
引継ぎはしなくてもいいのですか?
労働者は憲法第二十二条にて、職業選択の自由を有することが明記されています。
また民法第六百二十七条にて、いつでも退職の申し入れができることも明記されています。
法律上、引継ぎの義務は明記されていないので引継ぎをしなくても問題はありません。
そのため、退職したいときに退職することは可能です。
ただし、引継ぎをしたほうがトラブルにならないのは確かなので資料などを作成しておいたほうが良いと言えるでしょう。
有給や残業代は請求できる?
有給休暇や残業代の請求、退職金の請求に関する交渉は原則として弁護士にのみ認められている業務です。
これは弁護士法第七十二条に記載されています。
そのため、退職に限らず何かしらの請求を行いたいのであれば弁護士に依頼することをお勧めします。
ただし、労働組合系の退職代行であれば団体交渉権を行使することで会社と交渉することができます。
これは労働組合法の第六条の交渉権限でも認められています。
転職に響きますか?
退職代行の利用で転職に影響することはありません。
その理由は退職代行を利用したことが転職先に伝わることがあまりないかたです。
また、転職の際に行われる面接では退職の理由を聞かれることはあれど、退職の仕方についてきかれることはありません。
そのため自分から言わない限り退職代行の利用を知られることはありません。
退職代行を利用したことはバレますか?
個人情報なので基本的にバレませんが会社が親に連絡した場合にバレる場合があります。
会社が親に連絡することは弁護士でも労働組合でも止めることはできません。
そのため会社側が嫌がらせで連絡する可能性はないとは言い切れません。
退職代行のまとめ
いかがでしたか。
退職代行の選び方や業者について解説しました。
退職代行を利用したからと言って転職が不利になることもありません。
退職からスムーズに転職活動へ移行できるよう、転職サポートのある退職代行業者もおすすめです。
例えば退職代行OITOMA、退職代行SARABA、退職代行Jobsがおすすめです。
皆さんも退職したいと感じたら、検討してみてください。